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すぐ読めるアナログゲー制作の知恵

 『もし私が他の人よりも遠くを見ているとしたら、それは巨人の肩の上に立っているからです』

(アイザック・ニュートン万有引力の功績について意見を求められて)

アナログゲー制作に役立つ3つの記事

1. 『ゲームに必要な10のこと』(M:tG公式)

 MtGのヘッドデザイナーMark Rosewater(*1)は、小学5年生にゲームデザインの本質を説明する機会があった。その経験を元に書かれたのがこのコラムだ。
(*1.通称マロー。TinkerやYawgmoth's Bargainなどをデザインしたあのマローだ)

どうやってそうするにせよ、ゲームにおいてプレイヤーの行動が相互に影響を及ぼすようにすることが大切なのだ。

 これが重要な理由は何かと問われれば、いくつかの理由がある。まず、ゲームをプレイするということの重要な要素に、プレイヤー間のやりとりがある。コンピューターやモバイルの存在によって、ゲームを1人でプレイすることが簡単になった。

 そんな中で古典的な非電源系ゲームに人気がある理由は、大きな利点、つまり人間同士のやりとりが存在するからである。人間は本質的に社会的な生物である。ゲームをプレイすることは、人々の相互作用をもたらす。相互作用は重要な目標の一つであり、ゲームをデザインする上でそれを強調することは重要なのだ。(#3 相互作用より)

 

2.『Game Developer's Conference』(スパ帝国)

 Civilization4のリードデザイナーとして有名なSoren JohnsonがGame Developer誌に連載したコラム。しかしこいつはWeb記事としては長編で、しかもデジタルゲームに関する部分が大半を占める。そこでいくつかのアナログゲーにも関係するトピックを選んで紹介したい。

「GDC#5:シドのルール」

多くのゲーム開発者は「良いゲームは面白い選択の連続である」というシドの格言を聞いた事があるだろう。実際、ダミオン・シューベルトが同じ雑誌でコラムを連載しているのだが、プレイヤーの選択に関する2008年10月の記事はこの格言で始まっている。だがシドはその他にもいくつかのゲームデザインに関するルールを編み出している。2000年から2007年にかけてFiraxis Gamesで働いていた時、彼がこれについて語るのを何度も耳にした。これらの知見は開発者にとってとても実践的な教えであり、論ずるに相応しいものと言えるだろう。

 「GDC#11:テーマはゲーム性にあらず(その1)」

面白い比較をしよう。ボードゲームの”Risk”と「ディプロマシー」はどちらも世界征服をテーマにしている。一見した所システムの面でも似た様な感じだ。ゲーム盤は地域に分割され、陸軍や海軍のコマを動かして行く。戦闘によって地域の支配権はプレイヤーからプレイヤーに移る。そして領土を増やせば大きな軍隊を維持できる。

 

しかし、ルール上の小さな違いが両者を全く異なる物にしている。”Risk”では順番にターンを消化して行くのに対し、「ディプロマシー」の方は同時に解決する。この違いにより、”Risk”はリスクのゲーム、「ディプロマシー」は外交のゲームになったのだ。

 

 

3.『ゲームにおける選択肢』(I was game)

  再びMark Rosewaterのコラム、ソレンの「シドのルール」ではシドの格言「良いゲームは面白い選択の連続である」が触れられていたが、このコラムはその考えを掘り下げて説明している。

初心者デザイナーがメカニクスを作り始めたときに陥りがちな罠をひとつ教えよう。選択させるものを作るのではなく、普遍的な価値を付け加えてしまうことだ。たとえば、ある X というものがよいものだとしよう。パーマネントや呪文にその X を付け加えると、単純によいものになる。でも、X がプレイヤーに思考の機会をもたらすことはない。ただ価値を加えるだけだ。付加価値は、実生活においてはいいものだが、ゲームにおいては退屈なものになりがちなんだ。 

 

最後に

 今回取り上げた記事ではゲームデザインの基礎的なものだけで、紹介したのもWebで読めるものだけと限定されている。また後で枝葉に当たる部分の話やデザインという大きな枠組みの話、書籍の紹介なんかもしたい。